籠にヒモ付きつっかえ棒の伝統的な罠+餌は姫様ブロマイドを置いたら
クジュラさんを捕獲出来たりしないだろうか。
思い立ったら吉日。我々冒険者は早速B1Fに罠を設置する事にした。
今回は原始的、いやシンプルイズベストな罠故に細部まで凝っている。
籠は妖刀では切れない程の硬度と成人男性一人くらいなら入る程の大きさを併せ持った特注品。
対クジュラさん以外に使用出来ないという用途の狭さが難点だが、まぁいい。
姫様ブロマイドは本人協力の元、なかなか際どく・・しかし何処か品のある一枚を手に入れた。
糸は冒険者の一人がアーモロードには無い不思議と湿っている赤い糸を持ってきたのでそれを使用。
つっかえ棒は「自然と調和・大いなる大自然・ノーコスト」をコンセプトとした一品。
葉っぱもついているという美しい迷彩っぷりに歴戦の潜入兵もメロメロ。
籠に軍資金の大半を使ってしまった我々の財布に優しい大自然の恵み。
長々と語ったがつまるところただの木の枝である。
早速我々冒険者はB1Fの入り口に罠を仕掛けるのであった。
姫様ブロマイドにはクジュラさんが拾ったら分かる様に獣寄せの鈴を上に置いておく。
本来迷宮の魔物を呼び寄せる鈴だが、今回はクジュラさんを呼び寄せる仕事をして貰う。
まぁクジュラさんも何故かモンスター図鑑に登録されるし、似た様なもんであろう。
さて、堂々と見える場所にいては尋問の末に妖刀の餌にされるのは目に見えている。
仕掛け終えた我々は青い花の咲く茂みの向こうに身を隠し
「B1Fにまた鳥王が沸いた」という偽の依頼で呼び出したクジュラさんが来るのを待つ事にした。
罠を仕掛けて約一時間が経過。ババ抜き三回戦目を終えようとした、その時。
石段を降り、草を踏む足音。金属と布の擦れる音。こういう事は冒険者にやらせろよ的な溜息。
きた、クジュラさんきたこれで勝つる。否応にも上がる冒険者達のテンション。
こんなテンションは友人のおたんじょうび会中の人生ゲームにて
最下位から突然のアイドル転職により首位に躍り出、そのままゴールした時以来の高さである。
足音は冒険者達の隠れる茂みを素通りし、罠の手前で止まる。
糸を握る手が震える。一人は緊張しすぎて唾を飲み込むのを忘れ、口の端から垂れ流している。
ここで失敗してしまえば捕獲計画、いや全員の人生計画がここでざっくり終了である。
流れる汗を拭いもせず、茂みに潜む冒険者達は鈴のなる音を待つ。
永遠とも思える一分間。
静寂の中、我々が待ち望んだ 鈴の音。
掛かった!
糸を思いっきり引き、茂みの向こうからつっかえが外れた籠が落ちる音が響く。
興奮に身を任せ捕獲の成果を確かめんと走る各々。
茂みから冒険者の鼻先に突き出される、見覚えのある禍々しい青紫の刀身。 あれ
真一文字の青紫の軌跡を描いて、開ける視界 このパターン デジャヴ っ
わぁ、こんにちは本日もお日柄良くクジュラさんえっあっいやいや鳥王を捕まえようとあはははは
姫様ブロマイドがあった?えぇ鳥王も姫様の可愛さが分かるかなぁって。
この籠の大きさですか?あ、ああはははそ、そうですよね鳥王入りませんよね。
そもそも我々はこの計画が最初の二行目の時点で色々間違っているという事に今更気が付いたのだ。
しかし気が付いてもぶっちゃけ完全に時既に遅しである。
籠の向こう側に転がる獣寄せの鈴と小石。
目の前には滅多に見れない笑顔のクジュラさん。
普段笑わない人が笑顔になると怖いね。
ははは
おわ た
その日の夜。
なかなか際どく、しかし何処か品のある姫様のブロマイドを持ったクジュラさんが
ネイピア商店で高級額縁を購入して行くのを海都警備の衛兵達が目撃していたのでした。まる。
>>すれのでぃさん
修正パッチが当たるまでBokuno鯖ではクロ巣は地獄の一丁目でした。
あとはMPKと言うか微妙ですけども実装当初の要塞サソリHNM(名前忘れた)の超範囲WSとか・・
クジュラさん的には「監視兼危なくなったら助けてやろうという保護者っぽい優しさ」なんでしょうが
端から見るとそれはただのストーカーですと言いたい。
ストーキングするくらいならうちのギルドに来て前衛やって欲しいものです。全くもう。
>深都ルートの5層でならちゃんと会える気がします。
確かに会える、会えるけどさ・・